011 日本語の教え方:注意点②「宿題について」
宿題は非常に重要です。
どんな勉強でもそうですが、授業を受けるだけで知識や応用力が身につくことはそうそうありません。
たとえ毎日学校で朝から夕方まで日本語を勉強していたとしても、教わった知識を定着させるためには、授業後の復習や練習が必要です。
つまり、自分で勉強する時間が大事なのです。
とはいえ、生徒の自主性に完全に任せてしまうと・・・間違いなく期待を裏切られます。
だから、生徒たちがうちで勉強をせざるを得ないように、宿題を出してあげる必要があります。
この宿題をきちんとやらない生徒は、力がつきません。
でも、困ったことに強制はできないんですよね。
生徒は平気で「忘れましたぁ」なんて言います。
そんな生徒を張り倒すわけにはいきません。
一人ひとり、うちまでついて行って机の横に貼り付いて宿題をさせることもできません。
じゃ、どうすればきちんと宿題をしてもらえるのか。
その方法は一つしかありません。
宿題の重要性を説明し、理解してもらうのです。
そして、宿題をする癖をつけさせることが大切です。
特に最初が肝心。
みんな、最初は宿題をきちんとやって来ます。
毎回、適度な宿題を出し、次の授業できちんとチェックする。
そして、ほめる。
これを繰り返すと、宿題をする癖がつきやすいです。
ところで、適度な宿題というのは、難度も量もあまり多く無い宿題です。
いろいろ出したくなるのはわかりますが、生徒が負担に感じてしまったら元も子もありません。
生徒が楽しんでできる量と内容にしましょう。
その日に習ったことを簡単に復習できればそれでいいのです。
また、きちんとチェックすることも大切です。
回収するのでも、一緒に答え合わせをするのでも構いません。
とにかく、せっかく生徒が宿題をしてきたのだから、その労に答えてあげることが大切なのです。
だって、もしうっかりチェックするのを忘れてしまったら生徒はどう思うでしょう。
「なんだよ、せっかくやってきたのにチェックしないのか。やって損した。こんなことならもうやらない」
と思うかもしれません。
だから、宿題は必ずチェックしましょう。
生徒には、休まずに授業に参加し、課題をこなし、宿題をやっていれば、特別なことをしなくても力がつくようにカリキュラムが組まれているということを分かってもらいましょう。
だから、
・避けられない事情がない限りは必ず出席すること
・宿題はきちんとやること
この二つを最初から強めに伝えてあげてください。
PS
ちょっと間が空いてしまいましたが、生活に大きな変化が起こってしまいました。
もう二度と教える仕事はしないだろうと思っていましたが、再び日本語関係の教育の仕事をすることになりました。
引っ越しやら就職やら引き継ぎやらでなかなか落ち着かず、記事が書けませんでした。